創業融資をなぜ活用するのか?
"わざわざ借入せず自己資金"だけでビジネスをまかなおう"
このように考える方も居られます。
自己資金が有り余るほど潤沢にあるケースではそのように考えるべきだとは思うのですが、
逆に、自己資金に限りがあり、少額で事業を開始する方にとっては、その考えがデメリットになる可能性もあります。
それは、言い換えると創業融資を借りることのメリットを意味します。
創業融資を活用することのメリット
- 事業を軌道に乗せるまでの資金繰りを楽にする
- 事業開始までの時間を短縮できる
事業を軌道に乗せるまでの資金繰りを楽にする
事業というものは"ままならない(思い通りいかない)モノ"です。
事前に綿密な計画を練ったとしても予定通り進まないことが多々起こりえます。
とりわけ「0(ゼロ)から1(イチ)」を産み出すというのは大きな労力がかかるものです。
創業後すぐに経営を黒字化することが出来ればよいのですが、そう上手くいかないパターンも想定しておく必要はあります。
たとえば"創業後以下表 & グラフ"のようなキャッシュ状況となったとします。
"自己資金のみで開業した場合"と"自己資金+融資で開業した場合"です。
このケースで考えると融資を受けなかった場合は、事業開始後3ヶ月で資金繰りがマイナスとなってしまっています。
このように、創業時の融資を受けることにより、事業開始後に資金繰りが詰まってしまうということを防いでくれる可能性があるのです。
自己資金100万円のみ | 自己資金100万+融資200万円 | |
事業開始 | 100 | 300 |
3ヵ月後 | -50 | 150 |
6ヵ月後 | 0 | 200 |
1年後 | 100 | 300 |
事業開始までの時間を短縮できる
お金を使って時間を買うイメージを持って頂くと良いと思います。
創業融資を使って事業開始した場合と、全額自己資金を貯めてからの場合で比較してみましょう。
下のグラフのように、事業開始が遅れた分だけビジネスを軌道に乗せる時間が遅くなってしまうことがお分かり頂けますでしょうか。
要は
事業開始の遅れ = ビジネスの機会損失
となる可能性があるのです。
実際は、自己資金を貯めるまでに1年以上かかるケースもありうるでしょう。
そういった意味では、事業開始資金の一部を融資でまかなうことにより、
ビジネスを軌道に乗せるまでの時間を短くすることができます。
(*このグラフはあくまで参考例ですのでご注意下さい)
・全額自己資金を貯めた場合は、創業融資を使用した場合よりも1年遅く事業開始したと想定しています。